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Travel around Art :ドイツ・ベルリンアート情報 - Part 2

ハンブルク美術大学HFBK『Jahresausstellung 2022』


ベルリン、デュッセルドルフ、ミュンヘン、フランクフルトの美大と並びドイツの有名美術大学のひとつに数えられるハンブルク美術大学(HFBK)。2月11日から2月13日にかけて開催されたHFBKのオープンスタジオ『Jahresausstellung 2022』では、オミクロン株の流行に伴い、※2Gプラスの入場制限がかかっていたものの、年に一度、全学生が展示する学内展とあって、展示を見るために足を運んできた多くの人が、大学前に長蛇の列を作っていた。
今回は大学隣に新たに建てられたスタジオ棟『Atelierhaus』のマスター課程の展示を紹介したい。


2Gプラス:ワクチン接種者(geimpfte)、感染からの快復者(genesene)でも陰性証明、もしくはブースター接種証明の提示が必要。

Atelier Neubau Aussenansicht frontal; Foto: Tim Albrecht

Atelier Neubau Lichthof; Foto: Tim Albrecht

マスタークラス計12のスタジオスペース(2階~4階)とギャラリースペース(一階)を設けた、本館に隣接する延べ床面積3700㎡のスタジオ棟『Atelierhaus』。学生数の増加に伴い十分な制作スペースを確保できない学生のための新たなスタジオとして、昨年、竣工し、今回『Jahresausstellung 2022』の一環として一般に初公開された。

なかに入って左側、通りに面した一階のギャラリースペースでは『Hiscox Kunstpreis(Hiscox芸術賞)』のノミネート作品が並ぶ。HFBK、12クラス(絵画、彫刻、タイムベースト・メディア)の各教授が推薦した学生12人のなかから、外部の審査員によって一人の学生に賞(7,500ユーロ)を授与する、2008年から毎年開催されているアワードらしい。

『Hiscox Kunstpreis』
今後、様々な用途に使われるというギャラリースペース『HFBK Galerie』

Prateek Vijan『ID Card
 Kunstverein in Hamburg

今回のアワード受賞者はサイモン・デニー/アンジェラ・ブロック クラス(タイムベースト・メディア)からインド出身のPrateek Vijan。参加型のインスタレーション『ID Card』では木片を観客が選び、自身でプログラミングしたスキャナーで読み取ることで木目から固有の音が奏でられる。

誰がどの木片を、なぜ選んだのか?スキャンは中立を装いつつも、産地、年代、サイズ、形状、つまりは「Identifikation(身分証明)」のために校正されるのです。聞こえる音は、対象が問われる瞬間であると同時に、識別や標準化のプロセスを経て、日常の一体感の中で連帯責任を負った後の私たちでもあるのです。

審査員(Krist Gruijthuijsen(KW ディレクター)、Fatima Hellberg(Bonner Kunstvereinディレクター)、Chloe Stead(フリーライター、frieze編集者)

https://hfbk-hamburg.de/de/service/pressemitteilungen/20220211-HISCOX-Kunstpreis-im-neuen-Atelierhaus-der-HFBK-Hamburg-vergeben/

向かいの展示スペースではロンドン芸術大学ゴールドスミス・カレッジとの展覧会交流プロジェクトでゴールドスミス・カレッジの学生約10人の作品が展示されていた。


『Atelierhaus』2階から4階の各フロアはそれぞれタイムベースト・メディア、彫刻、絵画に所属するマスター過程の学生のスタジオとして普段利用されている。マスターの展示というだけあって、全学生が展示するHFBK本館よりもクオリティの高い作品が多かった。ここからは各クラスの展示を簡単に紹介する。


絵画|Malerei 

絵画科の教授は Rajkamal Kahlon、Jutta Koether、Anselm Reyle、Jorinde Voigtの4人。
ネオン管、PVC、アクリル板、鏡など多彩なレディメイド素材を組み合わせた絵画/彫刻で知られるアンゼルム・ライラ(1970~)。ノーテーション(記譜法)とダイアグラム(図式)を用いた絵画/ドローイングを手掛けるヨリンデ・フォークト(1977〜)。フェミニズムやジェンダー・ポリティクスへの問題意識を出発点に絵画/パフォーマンス/コラボレーションを展開するユタ・クータ(1958〜)。植民地時代の歴史や暴力をテーマにリサーチベースの絵画を手掛けるRajkamal Kahlon。現代アートの第一線で活躍するアーティストがそれぞれ異なるポジションから教鞭を執る。

Klasse Anselm Reyle

アンゼルム・ライラ(Anselm Reyle)クラス
https://www.instagram.com/klassereyle.hfbk/?hl=de


Klasse Jutta Koether

ユタ・クータ(Jutta Koether)クラス


Klasse Jorinde Voigt

ヨリンデ・フォークト(Jorinde Voigt)クラス
https://www.instagram.com/klassevoigt.hfbk/?hl=de


タイムベースト・メディア|Zeitbezogene Medien

タイムベースト・メディアはビデオ、フィルム、スライド、音響、コンピュータなどテクノロジーを用いた、鑑賞が時間と共に展開していく媒体を指す。(ブルース・ナウマン、ピピロッティ・リスト、ビル・ヴィオラなど)
タイムベースト・メディア科では、暗号通貨、ブロックチェーンなどテクノロジーがもたらす社会的・政治的な諸問題をインスタレーションを通じて考察するサイモン・デニー(1982〜)、時間的側面をテーマに光、音、テキストを取り入れた彫刻を手掛けるアンジェラ・ブロック(1966〜)など、4人の教授が教鞭を執る。

Klasse Simon Denny

サイモン・デニー(Simon Denny)クラス
https://www.instagram.com/klassedenny.hfbk/?hl=de


彫刻|Bildhauerei

ハンブルクに限らずドイツの美大では木彫 、石彫 、塑像といった従来の伝統的かつ彫刻的な素材・手法を用いた表現を見ることは殆どない。2011年のターナー賞受賞アーティスト、マーティン・ボイス(1967〜)、写真と彫刻による横断的な表現で、虚構と現実の境界を問いかけるトーマス・デマンド(1964〜)など、教鞭を執る教授陣(4人)がそうであるように学生の作品も、ひとつのメディウム・素材に依存しない「現代アート」にコミットした領域横断的な表現(平面、立体、映像、インスタレーションなど)が多数を占める。

Klasse Thomas Demand

トーマス・デマンド(Thomas Demand)クラス


Klasse Andreas Slominski

Andreas Slominski クラス

一見、ただ紙を剥がしたあとの痕跡に見えるが近づいてよく見てみると、紙ではなく彫刻的なアプローチで物質的な強度をもたせていることがわかる。街中で日常的に目にする平凡で刹那的なモチーフを相反する素材でレディメイド的にシミュレートした作品。


Klasse Pia Stadtbäumer

Pia Stadtbäumer クラス
https://www.instagram.com/klassestadtbaeumer.hfbk/?hl=de

個人的に気になったAnna Bochkovaの作品。遊園地をモデルにしたという陶のインスタレーションはソ連崩壊後のロシアで過ごした幼少期の記憶を再構成したもの。身体の一部が組み込まれ、鎖で有機的に繋がれた陶製の建築的彫刻は、廃墟化した街や遊園地を彷彿とさせる。ロシア出身のAnna Bochkovaは個人的・文化的な物語とロシア宇宙主義の接続、ポストヒューマニズムといった概念をテーマに取り組んでいるという。


HFBK 教授一覧

今回紹介した絵画、彫刻、タイムベーストメディアの教授一覧(一応、黒:男性、白:女性)。HFBKの場合は一年間の基礎課程後、教授やクラスの学生との面談(試験)を経て特定の教授のクラスに入ることになる(入れない場合は廊下学生)。この他にも舞台芸術、デザイン、映像、グラフィック/写真などの学科も。
https://www.hfbk-hamburg.de/de/hochschule/professoren-nach-studienschwerpunkten/

絵画
Malerei 

Abel Auer
(基礎課程担当)
Rajkamal Kahlon
Jutta Koether
Anselm Reyle
Jorinde Voigt

彫刻
Bildhauerei

Michael Beutler
(基礎課程担当)
Martin Boyce
Thomas Demand
Andreas Slominski
Pia Stadtbäumer

タイムベースト・メディア
Zeitbezogene Medien

Angela Bulloch
Simon Denny
Jeanne Faust 
Annika Larsson
(基礎課程担当)
Michaela Melián

HFBKのYoutubeチャンネル
『Jahresausstellung 2022』HFBK本館の展示風景


ハンブルク美術大学『Jahresausstellung 2022』
会期 : 2022年2月11日~13日
https://www.hfbk-hamburg.de/de/stories/jahresausstellung-2022-der-hfbk-hamburg/

ドイツ国内外アートニュース『1月~2月』

ウクライナ侵攻に対するロシアアート界の反応

ロシアによるウクライナ侵攻に対してロシア国内でも抗議活動が広がっている。
今年の4月に開催するヴェネチア・ビエンナーレ、国別パビリオンで出展が予定されていたロシア館がビエンナーレの参加辞退を発表。ロシア館キュレーターのRaimundas Malašauskasはソ連時代を過ごしたウクライナ人としてこのプロジェクトを継続することはできないと述べ「この戦争は政治的にも感情的にも耐え難い」と声明を出した。
同じくロシア館代表アーティストのAlexandra SukharevaとKirill Savchenkovも「ミサイル攻撃で民間人が死に、ウクライナ国民が防空壕に隠れ、ロシアのデモ隊が鎮圧されているときに、アートの居場所はない。」とSNSで共同の声明を発表している。
一方、主催のヴェネチア・ビエンナーレは公式サイトで「この勇気ある行動に完全な連帯を表明する」とし、続けて「ビエンナーレは、芸術と文化の中で人々が出会う場所であり続け、対話と平和を妨げるために暴力を行使するすべての人々を非難する。」と、平和を呼びかけている。

There is no place for art when civilians are dying under the fire of missiles, when citizens of Ukraine are hiding in shelterswhen Russian protesters are getting silenced. As a Russian-born I won’t be presenting my work at Russian pavilion at Venice Biennale.

ミサイル攻撃で民間人が死に、ウクライナ国民が防空壕に隠れ、ロシアのデモ隊が鎮圧されてときに、アートの居場所はないのです。ロシアで生まれた私は、ヴェネチア・ビエンナーレのロシア館で作品を発表しません。

Alexandra Sukhareva, Kirill Savchenkov

https://www.facebook.com/alexandra.sukhareva/posts/10216857595512636

また、ロシア国内では一部の美術館も閉鎖に追い込まれている。モスクワの私立美術館、ガレージ現代美術館は、この戦争が続く限り、展覧会を開催しないという明確な反戦の意思を示した。
「このような出来事が起こっているときに、正常であるという幻想を支持することはできません。ガレージは、常にさまざまな声に開かれた国際的な美術館です。私たちは、分断を生み、孤立を生み出すようなあらゆる行為に断固として反対します。私たちは、戦争によって分断されていない、より大きな世界の一部なのです。」

ロシアのパンクバンド・アクティビストグループのプッシー・ライオット(Pussy Riot)はウクライナの民間団体のために、NFTによる資金調達プロジェクトを始動。ウクライナ国旗のNFTを販売し、その売上は、最も効果的で透明性のあるウクライナの慈善・ボランティア活動、Come Back Aliveのために利用される予定だという。


関連ツイート


美術館・ギャラリーの2Gルール解除

最新情報

ドイツ政府は3月20日までにCovid-19の制限を段階的に緩和していく計画を発表。
3月4日よりドイツ全域の美術館、小売店での2Gルール廃止(代わりにFFP2マスク着用を義務化)を予定しており、それに先立ち、ベルリンでは2月18日から美術館、ギャラリー(小売店)などの2Gルールが解除された。
3月4日からはレストラン、ホテルにおける2Gプラスルールが3Gルールに緩和され、長らく閉鎖していたクラブは2Gプラスルールにコロナテストを付けた形(代わりにマスク着用義務の廃止)で再開 が可能となる。


2Gプラスルール
ワクチン接種者(geimpfte)、感染からの快復者(genesene)でも陰性証明、もしくはブースター接種証明の提示が必要。
2Gルール
ワクチン接種者(geimpfte)、または感染からの快復者(genesene)の証明が必要。
3Gルール
ワクチン接種者(geimpfte)、感染からの快復者(genesene)、陰性証明 (getestete)、いずれかの証明が必要。


Kunsthalle Berlinに対する抗議

テンペルホーフ空港跡地(ベルリン)、旧格納庫に新しくできた私設のアートスペース『Kunsthalle Berlin』。その設立者であり、ボンの民間芸術文化財団(Stiftung für Kunst und Kultur e. V.)代表のWalter Smerling、並びに同アートスペースに対して、アーティストたちがボイコットの声を呼びかけている。同スペースでは現在、フランス人アーティスト、Bernar Venetの大規模な展覧会が開催中だがKunsthalle Berlin(ベルリン美術館)という聞きなれない名称に驚いた人も多いのではないか。

財団に対するアーティスト、市民の抗議は、昨夏に開催されたヨーロッパを拠点に活動する90人のアーティストによるグループ展「Diversity United」に端を発する。
同展覧会は「多様性」をテーマにした展覧会にも関わらず、運営委員会の12人はすべて白人男性で構成され、現在、ウクライナ侵攻を指揮するロシアのプーチンが後援になるなど、政治や企業の利権に絡んだプロジェクトであること、また、ドイツ外務省から100万ユーロという多額の資金(ナショナルギャラリーの予算よりも多い)を受け取っていることなど、展覧会における不透明な運営が明るみとなった。
ベルリンの市民やアーティストの求めているアートシーンのあり方に反したこのプロジェクトは現在、モスクワで開催されており、その後パリへの巡回が決まっているが、参加アーティストのうち10人以上が既に出展辞退を申し入れているという。(ロシアのウクライナ侵攻のためモスクワでの展覧会は中止、パリへの巡回も取り止めとなった。)
更に現在、同財団が企画したBernar Venetの展覧会においては、私設のスペースでありながら『Kunsthalle Berlin』という公的な名称を流用していることが問題視され、日増しに抗議の声が強まっている。
一連の抗議行動を受けて、Walter Smerlingは現在、この名称が「間違い」であったことを認め、変更する意思を表明している。

アンゼルム・キーファー
Diversity United 展 2021年

近年はアートフェアに使用されているテンペルホーフの旧格納庫スペース。Walter Smerlingはアートスペースとして2年間の賃貸契約を締結(ちなみにスペースの老朽化と、それに伴う莫大なランニングコストのため、「貧しい」ベルリンが公費で長期的にこの広大なスペースを運営することはほぼ不可能)したが、こうした公共空間の私的利用に対してヴォルフガング・ティルマンス、ヒト・シュタイエルといった多くのアーティストが異議を唱えている。


ゲルハルト・リヒター生誕90年記念展覧会がドイツ各地で開催

2月9日で90歳の誕生日を迎えたゲルハルト・リヒター。ドイツ各地でリヒターの誕生日を祝う展覧会が開催中。
日本でも6月から東京国立近代美術館で、10月から豊田市美術館でゲルハルト・リヒター展が開催予定。


『ビルケナウ』|K21(デュッセルドルフ) : 2021年12月18日~2022年4月24日
『ポートレート』|Albertinen(ドレスデン) : 2月5日~5月1日
『アーティストブック』|新ナショナルギャラリー(ベルリン) : 2月10日~5月29日
『コレクションから』|ルートヴィッヒ美術館(ケルン) : 2月1日~5月1日

ゲルハルト・リヒター『アーティストブック』展|新ナショナルギャラリー(ベルリン)
トレイラー


ヴォルフガング・ティルマンスの大規模な展覧会がMoMAで開催

ドイツを代表する写真家、ヴォルフガング・ティルマンス(1968~)の大規模な展覧会がこの秋、ニューヨーク近代美術館(MoMA)で開催される。ティルマンスは1990年代初頭、若者やポップカルチャーを撮影した写真と展示空間に対する革新的なアプローチで知られるようになり、2000年には写真家としてはじめてターナー賞を受賞、現代アートにおいて最も重要なアーティストの一人に数えられるうようになった。
本展では過去40年間の写真、ビデオ、マルチメディア・インスタレーションなど約350点の展示を予定している。

現在ウィーンで開催中のヴォルフガング・ティルマンス展


ニューヨーク近代美術館
『Wolfgang Tillmans: To look without fear』
会期 : 2022年9月12日から12月31日
https://www.moma.org


ギャラリー・ウィークエンド・ベルリン
参加ギャラリー・アーティストを発表

ギャラリー、neugerriemschneider

18回目の開催を迎える春の一大イベント、ギャラリー・ウィークエンド・ベルリン。ブルース・ナウマン|Konrad Fischer Galerie、オスカー・ムリーリョ|Galerie Isabella Bortolozzi、ヴォルフガング・ライプ|Buchmann、アイ・ウェイウェイ|neugerriemschneiderなど、52のギャラリーが参加する。

会期: 4月29日~5月1日
https://www.gallery-weekend-berlin.de/journal/save-the-date-gallery-weekend-berlin-2022/


参加ギャラリー/アーティスト

Guido W. Baudach
Jürgen Klauke

 【Galerie Isabella Bortolozzi
Oscar Murillo

BQ】
Dirk Bell

Galerie Buchholz
Trisha Donnelly, Martin Wong

Buchmann
Wolfgang Laib

Capitain Petzel
Sanya Kantarovsky

carlier I gebauer
Nida Sinnokrot

 【ChertLüdde
Petrit Halilaj & Alvaro Urbano with Annette Frick 

Mehdi Chouakri
John M. Armleder, Charlotte Posenenske, Sol LeWitt, Peter Roehr

Contemporary Fine Arts
Francesca Facciola

【 Crone Berlin
Hamlet Lavastida

Dittrich & Schlechtriem
Yalda Afsah, Julian Charrière, Albrecht Dürer, Francisco de Goya, Andreas Greiner, Jenna Sutela, Analisa Teachworth, Jol Thoms, Sung Tieu, Jonas Wendelin

Ebensperger】
 Lea Draeger, Otto Muehl

Efremidis
Michelle Grabner, Günther Förg

Eigen + Art
Martin Groß, Lauren Lee McCarthy

Konrad Fischer Galerie
 Bruce Nauman

Lars Friedrich
Hans-Christian Lotz

Galerie Friese
Horst Antes

 【Galerie Michael Haas
Anton Henning

Heidi
Joan Jonas

Max Hetzler
Jérémy Demester, Günther Förg, Thomas Struth

Galerie Judin
Philipp Fürhofer

Kewenig
Bernd Koberling

Kicken Berlin
Klaus Rinke

Klemm´s
Adrian Sauer

Noah Klink
Taslima Ahmed

Klosterfelde Edition
Lena Henke

KOW
Anna Boghiguian

 【König Galerie
Xenia Hausner, Zhanna Kadyrova

Kraupa-Tuskany Zeidler
Pieter Schoolwerth

alexander levy
Egor Kraft

Meyer Riegger
Eva Koťátková,Meret Oppenheim

Neu
Louis Fratino

neugerriemschneider】
Thomas Bayrle, Ai Weiwei

Michel Majerus Estate
Joseph Kosuth, Michel Majerus, K.R.H. Sonderborg

Galerie Nordenhake
John Zurier

 【Peres Projects
Shuang Li, Stanislava Kovalcikova

Plan B
Adrian Ganea

PSM
Marilia Furma

Schiefe Zähne
 Matthias Groebel

Esther Schipper
David Claerbout

Galerie Thomas Schulte
Allan McCollum, Matt Mullican

Société
Conny Maier

 【Soy Capitán
Rachel Youn

 【Sprüth Magers
Sterling Ruby

Sweetwater
Luzie Meyer

Galerie Barbara Thumm
El Hadji Sy

Tanja Wagner
Anna Witt

Galerie Barbara Weiss
 Ser Serpas

Wentrup
Gerold Miller


第59回ヴェネチア・ビエンナーレ『The Milk of Dreams』
参加アーティスト発表

Selbstportrait, 1937-1938
レオノーラ・キャリントン (Leonora Carrington.1917~2011)
Fantastic Women展(2020年):シルン美術館(フランクフルト)

4月23日に開幕する第59回ヴェネチア・ビエンナーレ、そのメイン展示「The Milk of Dreams」に参加するアーティストが発表された。
アーティストは前回83組より大幅に増えて58カ国から213組が選出。そのうち女性が大半を占め(男性21人)、物故作家が95人という例年にない構成となった。参加アーティストにはミリアム・カーン、ナン・ゴールディン、バーバラ・クルーガー、ローズマリー・トロッケルといった国際的に活躍するアーティストから、ナショナルギャラリー賞2021の受賞者サンドラ・ムジンガ(Sandra Mujinga)、昨年schinkel pavillonでHRギーガーと共に展示したミレ・リー(Mire Lee)など近年活躍する若手アーティストまで幅広く名を連ねる。

展覧会タイトル「The Milk of Dreams」は出展アーティストの一人であり、シュルレアリストのレオノーラ・キャリントンの出版物から引用されたもので、本展は「身体の表現とその変容」「個人とテクノロジーの関係」「身体と地球のつながり」という3つのテーマを設け、合計約1400点の作品を展示予定。
また、トワイヤン、メレット・オッペンハイムといったシュルレアリスムのアーティストやバウハウスで学んだアーティスト兼デザイナー、マリアンネ・ブラント(1892-1983)と写真家、ゲートルード・アルント(1903-2000)など、これまで男性の影に隠れていた女性の「主人公」に焦点を当てた「タイムカプセル」の企画も予定しており、男性視点で書かれてきた美術史の正典をジェンダー、フェミニズムの視点から新たに問い直そうという挑戦的な主張も示されている。


参加アーティスト

1. Noor Abuarafeh
(1986~.エルサレム/オランダ)

2. Carla Accardi 
(1924~ 2014.イタリア)

3. Igshaan Adams 
(1982~.南アフリカ)

4. Eileen Agar 
1899,ブエノスアイレス – 1991,ロンドン)

5. Monira Al Qadiri 
(1983~,セネガル/ベルリン)

6. Sophia Al-Maria 
(1983~,USA/ロンドン)

7. O’zlem Altın 
(1977~,ドイツ/ベルリン)

8. Marina Apollonio 
(1940~,イタリア)

9. Gertrud Arndt 
(1903,ポーランド~ 2000,ドイツ)

10. Ruth Asawa
(1926 ~2013,USA)

11. Shuvinai Ashoona 
(1961~.ヌナブト)

12. Belkis Ayón
(1967~1999.キューバ)

13. Firelei Báez
(1981~,サンチアゴ/USA)

14. Felipe Baeza
(1987~,メキシコ/ USA)

15. Josephine Baker
(1906,USA ~1975,パリ)

16. Djuna Barnes
(1892 – 1982,USA)

17. Mária Bartuszová
(1936プラハ~1996,スロバキア)

18. Benedetta
(1897~1977,イタリア) 

19. Mirella Bentivoglio
(1922,オーストリア – 2017, イタリア)

20. Merikokeb Berhanu
(1977~,エチオピア/USA)

21. Tomaso Binga 
(1931~,イタリア)

22. Cosima von Bonin 
(1962~,ケニア/ドイツ)

23. Louise Bonnet
(1970~,スイス/USA)

24. Marianne Brandt
(1893~1983,ドイツ)

25. Kerstin Brätsch
(1979~,ハンブルク/NY)

26. Dora Budor
(1984~,クロアチア/USA)

27. Eglė Budytytė 
(1981~,リトアニア) 

28. Liv Bugge 
(1974~ ,ノルウェー)

29. Simnikiwe Buhlungu
(1995~,南アフリカ/アムステルダム)

30. Miriam Cahn
(1949~,スイス)

31. Claude Cahun 
(1894,フランス– 1954, UK)

32. Elaine Cameron-Weir
(1985〜,カナダ/NY)

33. Milly Canavero
(1920~2010,イタリア)

34. Leonora Carrington
(1917,UK – 2011,メキシコ)

35. Regina Cassolo Bracchi
(1894~1974, イタリア)

36. Ambra Castagnetti
(1993~,イタリア )

37. Giulia Cenci
(1988~,イタリア/アムステルダム)

38. Giannina Censi 
(1913~1995,イタリア)

39. Gabriel Chaile 
(1985~,アルゼンチン/ポルトガル)

40. Ali Cherri
(1976~,レバノン/パリ)

41. Anna Coleman Ladd
(1878 ~1939, USA )

42. Ithell Colquhoun
(1906,インド – 1988,UK)

43. Myrlande Constant
(1968~,ハイチ)

44. June Crespo 
(1982~,スペイン)

45. Dadamaino
(1930 – 2004, イタリア)

46. Noah Davis
(1983~ 2015,USA )

47. Lenora de Barros
(1953~,サンパウロ)

48. Valentine de Saint-Point 
(1875,フランス~1953,エジプト)

49. Lise Deharme
(1898~1980, フランス)

50. Sonia Delaunay
(1885,ウクライナ~1979, フランス)

51. Agnes Denes
(1931~,ハンガリー/NY)

52. Maya Deren
(1917,ウクライナ~1961,NY)
53. Lucia Di Luciano
(1933~,イタリア)

54. Ibrahim El-Salahi 
(1930~,スーダン/UK)

55. Sara Enrico
(1979~,イタリア)

56. Chiara Enzo
(1989~,イタリア)

57. Andro Eradze
(1993~,グルジア)

58. Jaider Esbell
(1979~,ブラジル)

59. Jana Euler
(1982~,ドイツ/ベルギー)

60. Minnie Evans
(1892~1987, USA) 

61. Alexandra Exter 
(1882,ポーランド~1949, フランス)

62. Jadé Fadojutimi
(1993~,ロンドン)

63. Jes Fan
(1990~,NY/香港)

64. Safia Farhat
(1924~2004.チュネジア)

65. Simone Fattal
(1942~,シリア/パリ)

66. Célestin Faustin
(1948~1981, ハイチ)

67. Leonor Fini 
(1907, ブエノスアイレス~ 1996, パリ)

68. Elsa von Freytag-Loringhoven
(1874,ポーランド~1927, パリ)

69. Katharina Fritsch
(1956~,ドイツ)

70. Ilse Garnier
(1927,ドイツ~2020, フランス)

71. Aage Gaup
(1943~2021,ノルウェー)

72. Linda Gazzera
(1890, イタリア~1942, サンパウロ)

73. Ficre Ghebreyesus 
(1962, エリトリア~2012, USA)

74. Elisa Giardina Papa
(1979~イタリア/NY)

75. Roberto Gil de Montes
(1950~, メキシコ)

76. Nan Goldin
(1953~,USA)

77. Jane Graverol
1905ベルギー~1984, フランス)

78. Laura Grisi
(1939ギリシャ~ 2017イタリア)

79. Karla Grosch
(1904, ドイツ~1933,イスラエル) 

80. Robert Grosvenor
(1937~, USA)

81. Aneta Grzeszykowska
(1974~,ポーランド)

82. Sheroanawe Hakihiiwe
(1971~,ベネズエラ)

83. Florence Henri 
(1893NY~1982,フランス)

84. Lynn Hershman Leeson
(1941~, USA)

85. Charline von Heyl
(1960~,ドイツ/NY)

86. Hannah Höch
(1889~1978,ドイツ)

87. Jessie Homer French
(1940~, USA)

88. Rebecca Horn
(1944~, ドイツ)

89. Georgiana Houghton
(1814,スペイン– 1884, ロンドン)

90. Sheree Hovsepian
(1974~,イラン/NY)

91. Tishan Hsu
(1951~, USA)

92. Marguerite Humeau
(1986~,フランス/ロンドン)

93. Jacqueline Humphries
1960~, USA 

94. Kudzanai-Violet Hwami 
(1993~,ジンバブエ/ロンドン)

95. 池田龍雄
(1928~2020, 日本)

96. Saodat Ismailova
(1981~, ウズベキスタン/パリ)

97. Aletta Jacobs
(1854~1929, オランダ)

98. Geumhyung Jeong
(1980~,韓国)

99. Charlotte Johannesson
(1943~,スウェーデン)

100. Loïs Mailou Jones
(1905~ 1998,USA )

101. Jamian Juliano-Villani 
(1987~,USA)

102. Birgit Jürgenssen
(1949 – 2003,ウィーン)

103. Ida Kar
(1908, ロシア~1974, ロンドン)

104. Allison Katz
(1980~,カナダ/ロンドン)

105. Bronwyn Katz 
(1993~,南アフリカ)

106. Kapwani Kiwanga 
(1978~, カナダ/パリ)

107. Kiki Kogelnik
(1935~1997,オーストリア)

108. Barbara Kruger
(1945~, USA)

109. 工藤哲巳
(1935~1990, 日本)

110. Gabrielle L’Hondelle Hill
(1979~, カナダ)

111. Louise Lawler
(1947~, USA)

112. Carolyn Lazard
(1987~,USA)

113. Mire Lee
1988~, 韓国/アムステルダム)

114. Simone Leigh 
(1967~, USA)

115. Hannah Levy
(1991~, NY)

116. Tau Lewis
(1993~, カナダ/NY)


117. Shuang Li 
(1990~, 中国/ベルリン)

118. Liliane Lijn 
(1939~, NY/ロンドン)

119. Candice Lin
(1979~, USA )

120. Mina Loy
(1882, UK ~1966, USA)

121. Antoinette Lubaki
(1895,コンゴ ~ ? )

122. LuYang
(1984~,上海)

123. Zhenya Machneva 
(1988~, ロシア)

124. Baya Mahieddine
(1931~1998, アルジェリア)

125. Maruja Mallo
(1902~1995,スペイン )

126. Joyce Mansour
(1928,UK ~1986, パリ)

127. Britta Marakatt-Labba 
(1951~,スウェーデン)

128. Diego Marcon
(1985~,イタリア)

129. Sidsel Meineche Hansen
(1981~,デンマーク/ロンドン)

130. Maria Sibylla Merian
(1647, ドイツ~1717, アムステルダム)

131. Vera Molnár 
(1924~, ハンガリー/パリ)

132. Delcy Morelos
(1967~, コロンビア)

133. Sister Gertrude Morgan 
(1900~1980,USA )

134. Sandra Mujinga
(コンゴ/ベルリン)

135. Mrinalini Mukherjee
(1949~2015, インド)

136. Nadja 
(1902~1941,フランス)

137. Louise Nevelson 
(1899, ウクライナ~1988, NY)

138. Amy Nimr 
(1898, エジプト~1974, パリ)
139. Magdalene Odundo (1950~,ケニア/UK )

140. Precious Okoyomon
(1993~, ロンドン/NY)

141. Meret Oppenheim
(1913, ベルリン~ 1985, バーゼル)

142. Ovartaci 
(1894~1985,デンマーク)

143. Virginia Overton
(1971~,USA )

144. Akosua Adoma Owusu 
(1984~,USA )

145. Prabhakar Pachpute
(1986~, インド )

146. Eusapia Palladino
(1854~1918,イタリア)

147. Violeta Parra
(1917~1967, チリ)

148. Rosana Paulino
(1967~,サンパウロ)

149. Valentine Penrose
(1898, フランス~1978, UK )

150. Elle Pérez 
(1989~, NY)

151.Sondra Perry
(1986~, USA)

152. Solange Pessoa
(1961~,ブラジル) 

153. Thao Nguyen Phan
(1987~, ベトナム)

154. Julia Phillips
(1985~, ドイツ)

155. Joanna Piotrowska
(1985~,ワルシャワ/ロンドン)

156. Alexandra Pirici
(1982~, ルーマニア)

157. Anu Põder 
(1947~2013, エストニア)

158. Gisèle Prassinos
(1920, イスタンブール~2015, パリ )

159. Christina Quarles
(1985~,USA)

160. Rachilde
(1860~1953, フランス)

161. Janis Rafa
(1984~, アテネ/アムステルダム)

162. Alice Rahon 
(1904~,フランス~1987, メキシコ) 

163. Carol Rama
(1918~2015, イタリア)

164. Paula Rego
(1935~, ポルトガル/ロンドン)

165. Edith Rimmington
(1902 ~1986, UK )

166. Enif Robert 
(1886~1974,イタリア) 

167. Luiz Roque
(1979~,ブラジル)

168. Rosa Rosà 
(1884, ウィーン~1978, イタリア)

169. Niki de Saint Phalle
(1930, フランス~ 2002, USA)

170. Giovanna Sandri
(1923~ 2002, ローマ)

171. Pinaree Sanpitak 
(1961~,バンコク)

172. Aki Sasamoto 
(1980~,日本/NY)

173. Augusta Savage
(1892~1962, USA) 

174. Lavinia Schulz and Walter Holdt 
(1896~1924, ドイツ)

175. Lillian Schwartz 
(1927~, USA)

176. Amy Sillman 
(1955~ , USA)

177. Elias Sime
(1968~, エチオピア)

178. Marianna Simnett 
(1986~,ロンドン/ベルリン)

179. Hélène Smith
(1861~1929,スイス)

180. Sable Elyse Smith 
(1986~, USA )

181. Teresa Solar
(1985~, マドリード)

182. Mary Ellen Solt 
(1920~ 2007, USA)

183. P. Staff 
(1987~, UK/ USA )

184. Sophie Taeuber-Arp 
(1889~1943, スイス)

185. Toshiko Takaezu
(1922~2011, USA )

186. Emma Talbot
(1969~, UK )

187. Dorothea Tanning 
(1910~ 2012, USA)

188. Bridget Tichenor
(1917,パリ~ 1990,メキシコ)

189. Tecla Tofano
(1927, イタリア~1995, ベネズエラ) 

190. Josefa Tolrà
(1880 – 1959,スペイン)

191. Tourmaline 
(1983~, USA)

192. Toyen
(1902, プラハ~1980, パリ)

193. Rosemarie Trockel
(1952~, ドイツ)

194. Wu Tsang
(1982~, USA/チューリッヒ)

195. Kaari Upson 
(1970~2021,USA)

196. Andra Ursuta
(1979~,ルーマニア/NY)

197. Grazia Varisco
(1937~, ミラン)

198. Remedios Varo
(1908,スペイン – 1963, メキシコ)

199. Sandra Vásquez de la Horra 
(1967~, チリ/ベルリン)

200. Marie Vassilieff
(1884, ロシア~1957, フランス)

201. Cecilia Vicuña
(1948~, チリ/NY)

202. Nanda Vigo 
(1936~ 2020, ミラン)

203. Marianne Vitale 
1973~, USA 

204. Raphaela Vogel
(1988~, ドイツ)

205. Meta Vaux Warrick Fuller
(1877 ~1968, USA )

206. Laura Wheeler Waring
(1887~1948, USA)

207. Ulla Wiggen
(1942~,ストックホルム)

208. Mary Wigman
(1886~1973, ドイツ)

209. Müge Yilmaz 
(1985~, イスタンブール/アムステルダム)

210. Frantz Zéphirin
(1968~, ハイチ)

211. Zheng Bo
(1974~, 中国/香港)

212. Unica Zürn 
(1916, ベルリン~1970, パリ)


213. Portia Zvavahera (1985~, ジンバブエ)
 



第59回ヴェネチア・ビエンナーレ
『The Milk of Dreams』
キュレーターはハイラインアート(NY)のディレクター兼チーフキュレーターのCecilia Alemani(ヴェネチア・ビエンナーレの歴史上、イタリア人女性のキュレーターは今回が初めて)

会期 : 2022年4月23日~11月27日
https://www.labiennale.org/en/art/2022